前原の家
敷地は、旧唐津街道沿いにあり、前原宿の家並みや、面影も僅かに残る角地に建つ家族6人(夫婦、子供4人+犬1匹)のための住まいである。
祖父が開業した医院と、住まい、庭を取り壊しての計画である。祖父母、両親、兄弟達の歴史や思い出が詰まった土地に建てることもあり、親戚の拠点となるような広くゆったりとした「家族や友人が集まれる家」であることを望まれた。
設計は、南庭に面したLDKを中央に配したコの字プランとし、家族の様々な居場所を設け、多忙な主婦のため北側の水回り、左翼、右翼へと、回遊性のある計画とした。
四周を板塀で囲い、軒の低い寄棟の屋根を掛けた外観は、旧街道沿いに対して違和感無く新たな風景となっている。
敷地は、前面道路より奥へと伸びる長いアプローチを抜けた先にある。東隣地とは約3mの高低差、南側は空き地となっており、南、東への景色が開けている。
その南東角にデッキを設けて、デッキを囲むようにリビング、ダイニング・キッチンを配した。各室はダイニング上部の吹き抜け、中庭を介して緩やかに繋がり、家中何処にいても家族の気配、四季折々の自然と景色を様々に感じることが出来る。
玄関・リビング・デッキを一軒の庇下に収めることにより、内外に豊かな陰影と表情をもたらしている。
デッキは半開放的な軒下空間である。外部でありながらも内部のような安心感を持ち、爽やかな風と光を感じる第2のリビングとして、この家の無くてはならない空間となっている。
計画は、1階を親世帯、1階の一部及び2階を子世帯のための空間とした2世帯住宅である。
敷地は多々良川河口付近、河川敷に沿った交通量の多い道路に面する。道路越しに楠・桜の並木と遊歩道が続く土手の向こうに、川面がゆったりと広がっている。
2階は、LDK、スタディーコーナー、階段、廊下を、梁上の空間が繋がった大屋根の懐下におさめることにより、フロアー全体が柔らかな光で包まれたおおらかな空間となるよう図った。キッチンを中心にぐるりと回れる動線とすることで、コンパクトながら様々な繋がりと抜け感のあるプランとなっている。
道路からのプライバシーを守りつつ、朝夕、季節に応じて移りゆく多々良川の景色を、日々感じることができる。
敷地は、幹線道路から一筋入った変形地。交通量の多い北側を主屋の必要駐車場とし、残りL型地を住宅用としたが、宅地周囲はほぼ境界いっぱいに建物が建つ。
この限られた敷地条件にあっても、内部は、周辺とは隔たった印象で、家の中どこにいても心地いい光や風と、互いの気配を感じることが出来るよう考えた。
構成は、中庭を介して、北側に寝室、南側に広間、その間を水回りとした。
広間は、正方形の平面に方形屋根を載せその木組みを表しとした。静かな拡がりと包まれるような安心感のある空間となるよう図った。