Renovation

ポタジェの仕事場

「通りに開かれた生活介護施設」

敷地は西新商店街にほど近い、商業、医療、住宅が混在する通りにある。
木造2階建て1階部分、かつて歯科クリニックであったフロアーを、生活介護事業所へと用途変更する計画である。東面を通りに面し、隣地3方を建物に囲われているものの、西奥庭には光が射し込み、室内に明るさと緑を届けている。
計画にあたっては、利用者が前向きに、安心して過ごせる「優しく、落ち着いた空間」であることと、街や通りに対して閉じるのではなく、「地域に緩やかに開かれた場」となることを主題とした。

平面計画は、小部屋を北側に並列して集約。多様な使い方に応じることができるよう、無駄無くシンプルで融通性のある空間となるよう図った。
東側の通りに面する前面部と、西側の奥庭双方に多種の植栽を施すことで、内部にあっては東西に視線が抜け、どこにいても四季折々の緑を感じることができるとともに、通りを歩く人々へも、ポケットパークのような街の風景となることを目指した。

アトリエは、一続きの空間ながら散漫とならないよう4つの場に分節している。天井を杉の無垢板貼りとするなど、優しい空気感の中、ストレス無く開放的でありながらも、それぞれが確かな居場所となるよう意図した。特にアトリエ2は、通りに面したガラス張りの作業場として、緑に囲われ、明るく、快適なワークスペースであると同時に、道行く人にも親しみを感じられる「街との接点」として機能するよう願った。

*生活介護事業所:
障がい者福祉サービスの一つで、常時介護が必要な障がい者に対して日中の生活支援や創作活動などを提供する福祉施設。
*ポタジェの仕事場:
「好きで得意で誰かの役に立つこと=仕事」と捉え、強みを生かした仕事で地域をつなぐ誇りある人材を育成することを目的として運営されている生活介護事業所。
本人の特性に応じた環境調整・訓練・意思決定支援で個々の可能性を拓き、形にする。