《2018年06月》 RC造8階建
敷地面積:210.28㎡ 建築面積:177.86㎡ 延床面積:997.41㎡
1・2F:テナント 3~8F:共同住宅
施工 有澤建設株式会社
写真 石井 紀久
敷地は、明治通りより南に大濠公園入り口、北に西公園へと続く通りの交差点角に位置する。
西公園は桜の名所として、かつては季節を問わず多くの人が訪れ、商店が軒を連ねる参道のような賑わいのある往来であったという。その西公園と大濠公園を繋ぐシンボリックな建築となるよう意図した。また、敷地裏の道は旧唐津街道であり、直ぐ近くには福岡城西の門としての「黒門」があった。この歴史的な門とも重ね合わせて、このエリアの要として立つ黒い門柱といったイメージである。
建物本体は、2つの高さを変えたボリュームに分け、スレンダーな印象となるよう図った。
1、2階のテナントのサッシはリン酸塩皮膜処理を施したスチール、住宅入口箇所のタイルを炻器にするなど鉄、土等の質感に拘った。
賃貸住居は空間に無駄がなく、使い勝手のいいプランとなるよう緻密に計画した。
8階リビングからは、深い庇とバルコニーを額縁として、眼下に大濠公園、遠方には油山に連なる山々の景色を、刻々と移り行く自然とともに眺めることができる。
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